意外と知らない小児喘息の診断方法!― 小児科専門医が徹底解説

意外と知らない小児喘息の診断方法!― 小児科専門医が徹底解説

2025/11/04(火)

はじめに

お子さんが

  • 咳が長引く
  • ゼーゼーする
  • 夜中によく咳き込む

そんな症状が続くと、

「もしかして喘息?」

と心配になりますよね。

しかし実は、

喘息には血液検査だけで確定できる検査はありません。

小児喘息の診断では、

症状の出方や経過がとても重要です。

今回は小児科専門医が、

「喘息はどうやって診断するの?」
「どんな検査をするの?」

について分かりやすく解説します。


小児喘息はどのように診断するの?

喘息の診断は、

  • 問診
  • 診察
  • 検査

を組み合わせて行います。

特に重要なのは、

実は検査結果よりも

「症状の出方」

です。

喘息では

  • ヒューヒュー
  • ゼーゼー
  • 息苦しさ

が繰り返し起こります。

さらに、

症状が良くなったり悪くなったりすることも特徴です。

👉喘息診断の主役は「症状の経過」です。



こんな症状があると喘息を疑います

次のような症状がある場合、

喘息が疑われます。

  • □ 夜中や明け方に咳が出る
  • □ 風邪のあと咳だけ長引く
  • □ 運動すると咳が出る
  • □ 季節の変わり目に悪化する
  • □ ヒューヒュー、ゼーゼーを繰り返す
  • □ 吸入すると改善する

特に、

「何度も同じ症状を繰り返す」

ことは喘息を疑う大きなポイントです。

👉繰り返す咳やゼーゼーは喘息のサインかもしれません。


診察で医師は何を見ているの?

診察では

肺の音を聴診します。

喘息発作中には

  • ヒューヒュー
  • ゼーゼー

という音が聞こえることがあります。

ただし、

受診した時には症状が落ち着いていて、

肺の音が正常なことも少なくありません。

そのため、

診察だけで診断できないこともあります。

👉受診時に症状がなくても喘息は否定できません。



受診前に確認しておくと役立つポイント

喘息の診断では、

親御さんからの情報がとても重要です。

受診前に次のことを確認しておくと診断の助けになります。

CHECK!

□ いつから症状がある?

□ どんな時に咳が出る?

□ 夜中に咳で起きる?

□ 運動後に咳が出る?

□ ゼーゼーしたことはある?

□ 月に何回くらい起こる?

□ 発熱はある?

□ 吸入で改善したことがある?

👉親御さんの観察が診断の大きなヒントになります。



症状の動画はとても役立ちます

実は、

スマホで撮影した動画が診断の助けになることがあります。

特に

  • ゼーゼーしている様子
  • 呼吸が苦しそうな様子
  • 咳き込みの様子

は診察室では見られないことが多いためです。

可能であれば、

症状が出ている時の様子を撮影しておきましょう。

👉動画は「家庭でしか見られない重要な診察情報」です。


血液検査では何が分かるの?

喘息そのものを診断するために

血液検査だけで確定することはできません。

しかし、

アレルギーの有無を調べることで、

喘息の悪化因子を見つけられることがあります。

例えば

  • ダニ
  • ハウスダスト
  • ネコ
  • イヌ
  • 花粉

などです。

👉血液検査は喘息そのものより「原因探し」に役立ちます。


呼吸機能検査とは?

学童期以降になると、

呼吸機能検査ができるようになります。

大きく息を吸って、

勢いよく吐くことで

気道が狭くなっていないかを調べます。

この検査は

  • 診断
  • 重症度評価
  • 治療効果判定

に役立ちます。

👉呼吸機能検査は喘息を客観的に評価できる検査です。



アレルギー検査が陰性なら喘息ではない?

そうとは限りません。

喘息には

アレルギーが関与するタイプが多いものの、

アレルギー検査が陰性でも喘息と診断されることがあります。

診断で最も大切なのは

症状の経過です。

👉アレルギー検査だけで喘息は否定できません。


まとめ

✅ 小児喘息は問診・診察・検査を組み合わせて診断する

✅ 最も重要なのは症状の出方や経過

✅ 動画撮影は診断の大きな助けになる

✅ 血液検査はアレルギーの原因探しに役立つ

✅ 呼吸機能検査は学童期以降で有用

 👉焦らず、観察を続けることが“確かな診断”への近道。
医師と一緒に、安心できる答えを見つけていきましょう。


「喘息と診断されたけれど、将来治るの?」

という方は、

前回の記事

『小児喘息は治る病気!大人の喘息とは別物―小児科専門医が解説』

もぜひご覧ください。

また、

発作が起きたときの対応については

『子どもの喘息発作の適切な対応はコレ!―小児科専門医が解説』

で詳しく解説しています。