ここ数年、子どもの近視は世界的に急増しています。
その背景には、スマートフォンやタブレットの普及、学習環境の変化、外遊びの減少など、子どもを取り巻く生活環境の大きな変化があります。
近視は「成長すれば治るもの」ではありません。
特に小児期に進行した近視は、その後の人生にも影響する可能性があります。
この記事では、
なぜ近視が増えているのか
家庭でできる現実的な対策は何か
を、親御さん目線で分かりやすく解説します。
👉 まずは「近視がどんな状態か」を知ることが第一歩です。
目次
そもそも近視とはどんな状態?
近視とは、目に入った光のピントが網膜より手前で合ってしまう状態です。
そのため、遠くのものがぼやけて見えます。
子どもの近視の多くは、
**目の奥行き(眼軸)が伸びてしまう「軸性近視」**と呼ばれるタイプです。
小児期は体だけでなく目も成長する時期。
この時期に眼軸が伸びすぎると、近視は進みやすくなります。
👉 小児期の近視は「進みやすい」ことが最大の特徴です。
小児期の近視が問題になる理由
近視が強くなると、将来、
- 緑内障
- 網膜剥離
- 黄斑のトラブル
などのリスクが高まることが分かっています。
特に**−6.00D以上の強い近視**になると、その危険性はさらに上がります。
つまり大切なのは、
👉 **「見えなくなってから対応」ではなく、「進ませない工夫」**です。
親が近視だと、子どもも近視になりやすい?
これは多くの研究で確認されています。
- 片親が近視 → 子どもの近視リスクは約2〜4倍
- 両親ともに強い近視 → 約10倍以上
さらに、近視をまだ発症していない乳幼児でも、
親が近視の場合、すでに近視寄りの目の状態になっていることが分かっています。
ただし重要なのは、遺伝があっても、生活習慣でリスクは下げられるという点です。
近視を進めやすい生活習慣
①近くを見る時間が長すぎる
本を読む、字を書く、タブレットで学習するなど、
**近い距離で目を使う作業(近業作業)**が長時間続くと、近視は進みやすくなります。
特に注意したいのは、
- 目と本・画面の距離が30cm未満
- 30分以上、休憩なしで続ける
この状態が続くと、近視のリスクは約1.5〜2.5倍に上がるとされています。
👉 「距離」と「休憩」が近視予防の基本です。
②スマホ・タブレットの使い方
デジタル機器そのものが悪いわけではありません。
問題になるのは、使い方です。
特にスマートフォンは、
- 画面が小さい
- 無意識に顔が近づく
という特徴があり、
テレビやプロジェクターよりも近視が進みやすいことが分かっています。
👉 スマホは「時間」と「距離」を意識することが大切です。
③外遊びの時間が少ない
実は、近視予防で最も効果が高いとされているのが屋外活動です。
屋外で太陽の光を浴びることで、
- 眼軸の伸びを抑える
- 近視の進行を防ぐ
といった効果が期待できます。
研究では、
- 週11時間以上の屋外活動で近視進行が約半分
- 学校で1日40分の屋外活動追加で近視の発症率が低下
することが示されています。
👉 外遊びは「最強の近視予防」です。
今日からできる家庭での目の守り方
①近くを見るときの基本ルール
- 目と本・画面は30cm以上離す
- 30分ごとに休憩
- 休憩中は遠くを見る
👉 簡単な習慣が近視の進行を抑えます。
②スマホ・タブレットとの付き合い方
- 学習目的を優先する
- 使用時間を決める
- 寝る前の使用は控える
👉 「禁止」より「ルール作り」が大切です。
③外遊びを生活に組み込む
- 毎日少しでも外に出る
- 帽子やサングラスで日焼け対策してOK
👉 日焼け対策をしても近視予防効果は得られます。
学校の視力検査で「B判定」と言われたら
B判定(0.7〜0.9)は、
日常生活に大きな支障が出ないことも多い一方で、
- 黒板が見えにくい
- 目を細める
- 両目で視力差がある
こうした場合は、眼科での詳しい検査がおすすめです。
👉 早めの確認が、将来の視力を守ります。
まとめ
- 子どもの近視は生活環境の影響が大きい
- 遺伝があっても、進行はコントロールできる
- 外遊び・休憩・スマホの使い方がカギ
👉 スマホ時代だからこそ、「上手な付き合い方」で子どもの目を守りましょう。

