「熱があるとお風呂はダメ」は本当?― 発熱時の入浴ルールを小児科専門医が解説

「熱があるとお風呂はダメ」は本当?― 発熱時の入浴ルールを小児科専門医が解説

はじめに

子どもが熱を出したとき、
お風呂をどうするかは、親として悩むポイントです。

「熱があるとお風呂はダメ」
そう聞いたことがあっても、
実際どう判断すればいいのか迷いますよね。

この記事では、
発熱時の入浴について、
親御さんが無理なく判断できる目安
わかりやすくお伝えします。

👉 読み終わるころには「今日はどうするか」を落ち着いて決められるようになります。


結論から|発熱=入浴禁止ではありません

まず大切な結論からお伝えします。

熱があるという理由だけで、必ずしもお風呂を控える必要はありません。

発熱は体が病気と戦っているサインであり、
それ自体が「悪いこと」ではありません。

大切なのは、
体温の数字だけで判断しないことです。

👉 見るべきなのは「何度あるか」ではなく「どんな様子か」です。


なぜ「熱があるとお風呂はダメ」と言われてきたの?

「熱があるとお風呂はよくない」と言われてきたのには、理由があります。

  • 日本のお風呂は湯温が高め
  • 入浴すると体力を使いやすい
  • 汗をかいて水分が失われやすい

特に、
高熱が続いているときや、
ぐったりしているときの入浴は、
体にとって負担になることがあります。

👉 すべての場合でダメ、というより「無理な入浴」がよくなかったのです。


今の考え方|体温よりも「子どもの様子」

発熱時の入浴を考えるときに大切なのは、
体温の数字よりも、子どもの全身の様子です。

たとえば、

  • 元気があるか
  • 水分が取れているか
  • 呼吸が苦しそうでないか
  • ぐったりしていないか

こうした点を総合して判断します。

👉 同じ38℃でも、元気な子とつらそうな子では対応が変わります。


入浴してもよい目安は?

次のような状態であれば、
無理のない入浴やシャワーは問題ありません。

  • 比較的元気がある
  • 水分がある程度取れている
  • 呼吸が落ち着いている
  • 本人がお風呂を嫌がっていない

この場合は、

  • ぬるめのお湯
  • 短時間
  • シャワーやかけ湯中心

を意識すると安心です。

👉 「入れるなら短く・ぬるく・疲れさせない」が基本です。


こんなときは入浴を控えましょう

一方で、次のようなときは無理に入浴させる必要はありません。

  • 高熱が続いている
  • ぐったりしている
  • 嘔吐や下痢がある
  • 水分があまり取れていない
  • お風呂を嫌がる

この状態では、
入浴が回復を助けるどころか、
体への負担になってしまうことがあります。

👉 「今日はやめておこう」という判断は、間違いではありません。


入浴できない日はどうすればいい?

「お風呂に入れないと不衛生では?」
と心配になるかもしれません。

でも、

  • 温かいタオルで体を拭く
  • 汗をかいた部分だけ清拭する
  • 着替えをする

これだけでも、清潔は十分に保てます。

👉 毎日きちんと湯船につからなくても大丈夫です。


「汗をかいたら入浴したほうがいい?」という疑問

「汗をかくと熱が下がる」と思われがちですが、
正確には少し違います。

熱が逃げるのは、
汗をかくことではなく、汗が乾くときです。

そのため、

  • 汗を拭く
  • 風通しのよい服装にする
  • 室温を調整する

だけでも、子どもはずいぶん楽になります。

👉 汗をかいた=必ずお風呂、ではありません。


親御さんに知っておいてほしいこと

発熱時の入浴で、
「これが絶対に正解」という答えはありません。

  • 今日は少し元気そう
  • 今日はしんどそう

その日の様子を見て、
無理をさせない選択ができていれば十分です。

👉 迷ったときは「今日は無理しない」で大丈夫です。


まとめ

  • 熱があるだけで入浴を禁止する必要はない
  • 判断の基準は体温よりも全身の様子
  • 元気があれば短時間・ぬるめでOK
  • ぐったりしているときは無理しない
  • 清拭や着替えだけでも十分

👉 親御さんの迷いながらの判断は、ちゃんと子どもを守っています。